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『ここがスゴイよ!音楽祭』vol.3「ジャン=エフラム・バヴゼ」

更新日:2022年05月04日




フランスから海を越えて
今回ご紹介するのは、海を越えてフランスから来日するピアニストのジャン・エフラム=バヴゼさんです。フランスの香りを感じるような“粋”な世界をお楽しみいただきます。バヴゼさんが出演するのは演奏会〔2〕とスペシャル・コンサートⅡ。公演の魅力をたっぷりとお届けします!

バルトークの超絶技巧
指揮者 大野和士さんが絶大な信頼を寄せるピアニスト・バヴゼさん。そんなフレンチ・ピアニズムの巨星が挑むのはバルトークのピアノ協奏曲第2番です。野性的、原始的とも思えるほどリズミカルでユニークな、とても楽しく聴ける作品で、面白いのは、ピアノと対話するように、とにかくティンパニーが活躍するところです。特に、日本の太鼓の連打にも似たような、ティンパニーから始まる3楽章は、花火と祭りを同時に見ているような、面白い曲。それに対峙するピアノも打楽器的と言われ、ピアニストに求められる全てのテクニックが必要で、あらゆるピアノ協奏曲の中で最も難しい作品です。そんな原始的なイメージの対極にあるバヴゼさんのダンディズムが加わらなければ、バルトークにはならないと大野さんは語ります。テクニックに“粋”なフランスのエスプリ(スピリット・精神)を備えたピアニスト・バヴゼさんの真骨頂をお聴き逃しないように!

大野和士さんとの出会い
バヴゼさんと大野さんとの出会いは、やはり超難曲のバルトークの協奏曲第1番での共演でした。リハーサルが一度しかできない公演で、大野さんは第一声にバヴゼさんから「君はバカか、それとも天才か?この曲を知っているのか?」といわれたそうで、それほど難しい曲に果敢に挑戦されてきたお二人です。信頼し合うからこそ生まれる、バルトークの音曲をお楽しみください。

ダンサーと紡ぐ音の世界
バヴゼさんが次に出演するのはSpecial Concert Ⅱ「光と影の色彩」。バヴゼさんのピアノソロに加えて、「じゅんじゅん」という名義でも知られるダンサー・髙橋淳さんとの共演です。作曲家 クロード・ドビュッシーが自ら“和声という科学における最も新しい発見”と自負した作品集『映像』を用いて、現代フランス最高のピアニストと、国内屈指のダンサーが挑む、新たな作品「Endless Garden」。ドビュッシーの「芸術とは最も美しい嘘のことである」の言葉とともに、まだ、誰も見たことのない世界をご覧いただきます。

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演奏会〔2〕 「大野和士の世界」
~日本が誇るマエストロ、音楽祭との出会い

大野和士、待望の音楽祭初登場! 宮崎国際音楽祭管弦楽団と奏でる、光と色彩の豊穣な響き
5月8日(日)開場14:00・開演15:00
アイザックスターンホール
■演奏曲
ラヴェル:「クープランの墓」
バルトーク:ピアノ協奏曲第2番 Sz.95*
ドビュッシー:管弦楽のための映像より「イベリア」
ドビュッシー:交響詩「海」 - 管弦楽のための 3 つの交響的素描 -
■出演
指揮:大野和士、ピアノ:ジャン=エフラム・バヴゼ*、宮崎国際音楽祭管弦楽団

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Special Concert Ⅱ 「光と影の色彩」 ~ピアノとダンスで描く印象派
現代フレンチ・ピアニズムの巨星が第11回音楽祭「月に憑かれたピエロ」で絶賛を得たダンサーと贈る音と躰の二重奏
5月11日(水)開場18:30・開演19:00
演劇ホール
■演奏曲
ラヴェル:水の戯れ
ピエルネ:演奏会用練習曲 ハ短調
ドビュッシー:≪版画≫、月の光、喜びの島
「Endless Garden」~ピアノとダンスによる
ドビュッシー:映像 第1集/第2集
■出演 ピアノ:ジャン=エフラム・バヴゼ、ダンス/振付:髙橋淳



大野さんが語る演奏会の聴きどころを、劇場のYouTubeチャンネルで公開しています。
公演の前に、ぜひご覧ください♪
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