第27回宮崎国際音楽のテーマについて
ここに集い、明日を音祝(おとほ)ぐ
「言祝(ことほ)ぐ」という美しい日本語があります。
日本では古来、口にする言葉には特別な力があるとして
大切な“言(事)”を“音”にして、祝してきました。
結婚式を表す、「祝言」という言葉にもあるように
人々が集い賑わう祝いの場で、美しい言、心地よい音を贈り
幸せが訪れることを願う…、そんな思いが込められています。
一昨年から続く、寄せては返す波のような厄災に
多くの人の口元から、幸せな言葉が失われました。
明日が、良い日でありますように。
あなたが、幸せでありますように。
そんな、当たり前の輝望が、多くの人の心に灯ることを願い
宮崎国際音楽祭は、ここに集う皆様とともに
音楽を通して、祈念いたします。