宮崎国際音楽祭について

総監督ごあいさつ

青木賢児

宮崎国際音楽祭総監督 青木賢児 Kenji Aoki

第20回宮崎国際音楽祭は、4月29日(水・祝)から5月17日(日)まで19日間にわたって開催いたします。今年は20周年の記念として5月15日(金)に出演者総出演による「ガラ・コンサート」を開催いたします。「ガラ」は祝祭という意味で、オペラのシーズン開幕などでは顔見世的に開催されます。

今回のガラ・コンサートには、ピンカス・ズーカーマンをはじめ、ジュリアン・ラクリン、ミッシャ・マイスキー、諏訪内晶子、徳永二男など20人近くの演奏家がオーケストラとともに出演、祝賀のページェントを繰り広げます。

ご承知のように、宮崎国際音楽祭は宮崎県立芸術劇場の落成から3年後に、アイザック・スターンの音楽監督のもとにはじまりました。当時、スターンさんはカーネギーホールの現役の館長で、しかも館長歴35年という大ベテランで、音楽祭については音楽の専門家でありながら、ホール運営の専門家でもあるという立場から、細部にわたる指導も頂きながらのスタートでした。

音楽祭の中で、スターンさんが特に熱心だったのは「室内楽講習会」と「子どものための音楽会」でした。音楽祭は後進の指導と育成を、大きな柱として運営すべきことを教えられました。

現在も、3月に「ミュージック・アカデミーinみやざき」が、5月には「子どものための音楽会」が、宮崎国際音楽祭の枠のなかで運営されていますが、これらは最近の音楽祭では国際的な常識にもなっています。また「子どものための音楽会」は、今回は宮崎のほかに延岡市と都城市でも開催しますので、5000人をこえる6年生をご招待できると思います。

成人を迎える20才の「宮崎国際音楽祭」の姿を、是非ご覧いただきたいと思います。