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宮崎国際音楽祭総監督
財団法人宮崎県立芸術劇場理事長 青木賢児


 宮崎国際音楽祭は、アイザック・スターンとシャルル・デュトワという二人の巨匠に導かれて、想像もしなかった発展をとげてきたと思います。宮崎の文化的環境では、国際レベルの音楽祭などはとても無理と言われるなかで、多くの課題を乗り越えて日本を代表する音楽祭の一つに育って来ました。15年にわたる宮崎国際音楽祭の歩みは、21世紀ビジョンとして知識集約型社会を目指した、この地域社会の挑戦だったと思います。
 スターン氏は第1回から6年にわたって宮崎国際音楽祭に参加、モーツァルトやブラームスを中心にクラシック音楽の王道をなす30曲近くを演奏、チケットはほとんどのコンサートで完売しました。しかし、スターン氏の情熱の大半はアジアの次世代を担う音楽家育成に向けられていて、宮崎のマスタークラスで火の出るような特訓を受けた若者は、日中韓あわせて101人に上りました。
 スターン氏没後、第9回から7年にわたって芸術監督を務めたデュトワ氏は、宮崎国際音楽祭管弦楽団を組織するとともに、演奏プログラムをラヴェルやストラヴィンスキーなどの斬新で輝くような近現代曲に変えていきました。さらに、新たに発案した「エクスペリメンタル・コンサート」では、演奏される機会もCDが発売されることも少なく、したがって耳にすることのほとんどない現代の名曲を数多く紹介してくれました。デュトワ氏が7年間に指揮した曲は80曲を超えましたが、その大半が宮崎初演曲でした。
 第16回宮崎国際音楽祭からは、これまで総合プロデューサーとして二人のマエストロを支えてきた、徳永二男氏に音楽監督をお願いすることになりました。徳永氏が二人の巨匠と15年にわたって深くかかわった経験は、宮崎国際音楽祭の未来に豊かな実りをもたらすものと期待しています。
 これまで宮崎国際音楽祭を支援して下さった多くの皆様に感謝いたしますとともに、さらなる発展のために変わらないお力添えを頂きますように心からお願い申し上げます。