ぷれぽ

【公演レポート】演奏会〔1〕 エクスペリメンタル・コンサート 「ザ・ビートルズ」 ~Love Me Doから60年

更新日:2022年05月01日

4月30日は演奏会〔1〕を開催。音楽祭としては異色のビートルズをテーマにしたコンサートです。多くの方にご来場いただき、開演前から期待感に包まれました。

今でも愛され続ける伝説的なバンド「ザ・ビートルズ」の楽曲をドラゴンクエストなどのゲーム音楽でも有名なすぎやまこういちをはじめ、ルチアーノ・ベリオ、武満徹など、著名な作曲家の編曲でお届けしました。ビートルズの音楽はクラシックの編成だとそのメロディやハーモニーの美しさがより際立って聴こえるように感じられました。 クラシックではタブー視されていた和声を用いた曲や、現代音楽で用いられる録音した音をもとに構築するミュージックコンクレートの手法を用いた作品等、ビートルズは音楽の常識を破った作品を多く生み出しました。それに関連して、同様に古典的な音楽の常識を破ってきたドビュッシーや、前衛音楽の作曲家クセナキスの楽曲も演奏しました。

薗田潤子さんの司会で、演奏する楽曲を当時の話題を織り交ぜながら進行。今回体調不良により、出演できなかった野平一郎さんからは、ビデオメッセージにてビートルズの楽曲をクラシック音楽の視点から解説しました。また、徳永二男さんからは「ブルースなど、クラシックの文法では使われないようなコード進行も用いられている。いつもと違って自由な感じで、演奏していて楽しかった」とトークの中でお話ししていました。

休憩中にお客様にインタビューを行いました。
―前半はどの曲が印象的でしたか?
「Yesterdayが印象的でした。同じ曲でも楽器が違うと全然印象が違い、心地よく思わず指先の動きを追ってしまいました。」
―後半楽しみな曲はありますか?
「Let It Beですかね。どんなアレンジになるか楽しみです!」
インタビューにご協力いただき誠にありがとうございました!

音楽祭はまだ始まったばかり。たくさんの皆様のご来場お待ちしております。

●フェニックス・シーガイア・リゾート プレゼンツ
演奏会〔1〕 エクスペリメンタル・コンサート
「ザ・ビートルズ」 ~Love Me Doから60年
2022年4月30日(土)15:00開演(14:30開場)

レノン/マッカートニー:Back In The U.S.S.R.(編曲/すぎやまこういち)
ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタ ト長調 第2楽章「ブルース」
レノン/マッカートニー:Love Me Do(編曲/轟千尋)
レノン/マッカートニー:If I Fell、Day Tripper(編曲/すぎやまこういち)
ドビュッシー:前奏曲集第1巻より「沈める寺」
レノン/マッカートニー:Eleanor Rigby(編曲/すぎやまこういち)
レノン/マッカートニー:MichelleⅠ、Yesterday(編曲/ルチアーノ・ベリオ)
レノン/マッカートニー:Lucy in the Sky with Diamonds(編曲/すぎやまこういち)
クセナキス:ミッカ
レノン/マッカートニー:Golden Slumbers(編曲/武満徹)
レノン/マッカートニー:Let It Be(編曲/すぎやまこういち)
吉松隆:アトム・ハーツ・クラブ・カルテット
<アンコール>
レノン/マッカートニー:Let It Be(編曲/すぎやまこういち)

監修:野平一郎
ピアノ/チェンバロ:長尾洋史
ヴァイオリン:徳永二男、小林美樹、川田知子
ヴィオラ:鈴木康浩
チェロ:富岡廉太郎
フルート:高木綾子、戸髙美穂
ソプラノ:佐藤裕希恵
司会:薗田潤子

第27回宮崎国際音楽祭は5月15日まで!
http://www.mmfes.jp/

 

 

 

 

 

 

 

photo:K.Miura