人気、実力ともに日本を代表する演奏家。
ヴァイオリニストの父茂および鷲見三郎氏に師事。桐朋学園にて、齋藤秀雄氏に師事。1966年、当時日本楽壇史上最年少のコンサートマスターとして東京交響楽団に入団。1968年、文化庁在外派遣研修生としてベルリンへ留学、ミシェル・シュヴァルベ氏に師事。
1976年、NHK交響楽団のコンサートマスターに就任。その後首席第一コンサートマスターを経て、ソロ・コンサートマスターの重責を担い、長年NHK交響楽団の"顔"として抜群の知名度と人気を誇る。
NHK交響楽団在籍時代よりヨーロッパ、アメリカ各地から招かれ、とりわけ、ケルンでの現代音楽祭、ベルリンの日独センター柿落とし公演での、ヴォルフガング・サヴァリッシュ氏との室内楽コンサート、ニューヨークのカーネギーホールでの室内楽コンサートに出演して絶賛を博した。
1994年にNHK交響楽団を退団し、ソロ、室内楽に専念。
1992年より鎌倉芸術館ゾリステンを主宰し、1995年から2013年までJTアートホール室内楽シリーズの音楽監督を、1996年からは宮崎国際音楽祭の総合プロデューサーを経て2011年からは音楽監督を務めるなど、室内楽の分野における中心的立場を確固たるものとしている。
ソリストとしても、モントリオール交響楽団やイギリス室内管弦楽団など、国内外の主要オーケストラからたびたび招かれている。
2008年からは毎年「徳永二男の挑戦」と題したリサイタル・シリーズを行って大きな話題を集めているほか、楽器の弾き比べなど、親しみやすいトークを交えた演奏会、バンドネオンの京谷弘司とのタンゴのコンサートが、各方面から好評を博している。
2014年からは、アミュー立川で自らがトークと演奏で綴るシリーズ企画をスタートさせた。
2015年は、宮崎国際音楽祭ティボール・ヴァルガ・シオン国際ヴァイオリンコンクールの審査員を務めた。
2016年には、楽壇生活50周年を迎え、サントリーホールにおいて広上淳一指揮NHK交響楽団との協奏曲の夕べなど、多くの記念公演を予定している。
また、最近は指揮活動もスタートさせており、東京フィル、広島交響楽団、宮崎国際音楽祭管弦楽団を指揮して好評を博す。
CDは、ピアニスト・伊藤恵と共演したブラームスのヴァイオリン・ソナタ、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全曲集や、パガニーニのカプリースなどがフォンテックからリリースされている。桐朋学園大学特任教授、洗足学園大学客員教授。
ピンカス・ズーカーマンは、40年の長きにわたり世界の音楽界で不動の地位を築いている。その驚くべきテクニック、そしてゆるぎない芸術的水準は聴衆、そして批評家から驚嘆の声をもって迎えられている。また献身的ともいえる教育活動は高い評価を得ており、そのカリスマと情熱で数々の若手演奏家に霊感を与え続けてきた。その活動の成果はロンドン、ニューヨーク、中国、イスラエル、そしてオタワでの革新的な教育プログラムに結実している。ズーカーマンの名はヴァイオリニスト、ヴィオリスト、指揮者、教育者、そして室内楽奏者として等しく尊敬を集めている。
2015-16シーズンは北米、南米、ヨーロッパ、アジア、オーストラリアなど世界各地で100以上の公演が予定されている。首席客演指揮者として7シーズン目を迎えるロンドンのロイヤル・フィルハーモニー管とは、イギリス国内で演奏会に加え、アメリカ・ツアーも行う。このほかアメリカではボストン、シカゴ、サンフランシスコ、ダラス、ニューワールドの各交響楽団に客演し、オルフェウス室内管とはニューヨークのカーネギーホールを含むツアーを行う事が予定されている。また米国外ではマリンスキー管、コリアン・チェンバー・オーケストラ、サン・カルロ歌劇場管への客演や、ザルツブルク・カメラータやラインラント=プファルツ州立フィルハーモニー管とのツアー、そしてオーストラリアへの再訪でクイーンズランド響(ブリスベン)、西オーストラリア響(パース)に出演する事が決まっている。リサイタルではアメリカ、イギリス、フランス、オーストラリアを訪れ、ズーカーマン・トリオとはアメリカ、イタリア、スペイン、オーストラリア、南米でツアーを行う。2016年よりアデレード交響楽団の終身アーティスト・イン・アソシエーションに就任した。
近年は指揮者としての活動も本格的に行い、数々の世界トップクラスのアンサンブルを指揮、ヴァラエティに富むレパートリーを演奏している。献身的で革新的な教育者であるズーカーマンは、マンハッタン音楽学校でピンカス・ズーカーマン・パフォーマンス・プログラムを立ち上げ、芸術界で初めて通信教育技術を取り入れている。過去17シーズンの間ナショナル・アーツ・センター・オーケストラ(NAC)の音楽監督を務めたカナダでは、オーケストラ演奏を学ぶためのNACインスティテュートと若手演奏家、指揮者、作曲家のための夏季音楽院を設立した。
1948年テルアビブ生まれ。1962年にアメリカに渡り、ジュリアード音楽院でイヴァン・ガラミアンに師事。これまでに芸術メダル、アイザック・スターン賞を受賞、また器楽奏者としては初めてロレックス・メンター・アンド・プロテジェ・アーツ・イニシアティブのメンターも務めた。これまでに100以上の録音をリリース、21回グラミー賞にノミネートされ、2度グラミー賞を受賞している。今シーズンはナショナル・アーツ・センター・オーケストラとチェロのアマンダ・フォーサイスとの共演によるブラームスの交響曲第4番と二重協奏曲のCDをリリースする事が決まっている。
“ある人々にとっては若さとは常に共にあるものだ・・・ズーカーマンはまるで永遠の若きヴィルトゥオーゾのようだ。豊かな表現に溢れ、機知に富み、常に音楽的、技術は完ぺき、何でもないかのように弾いてしまう。彼の演奏に接する事は喜びだ。”
(ロサンゼルス・タイムズ)
1955年ショパン・コンクールにて世界にその名を知らしめて以来、ウラディーミル・アシュケナージは、ピアニストとして傑出したキャリアを誇るだけでなく、アーティストとして多彩な活動を積極的に展開し、世界の音楽愛好家に感動を与え続けている。クリ―ヴランド管弦楽団首席指揮者、ベルリン・ドイツ交響楽団首席指揮者・音楽監督、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団首席指揮者、NHK交響楽団の音楽監督を歴任、2009年1月よりシドニー交響楽団の首席指揮者・音楽アドヴァイザーに就任。また、桂冠指揮者を務めるフィルハーモニア管弦楽団、NHK交響楽団、アイスランド交響楽団や、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、サンフランシスコ交響楽団などの指揮台に定期的に登場している。またEUユース・オーケストラの音楽監督も務め後進の育成にも力を注いでいる。ピアニストとしてのアシュケナージは、舞台を主にレコーディング・スタジオに移して、1999年グラミー賞を受賞したショスタコーヴィッチ「プレリュードとフーガ」や、バッハ「平均律クラヴィーア曲集」、ラフマニノフのピアノ作品全集、ヴォフカ・アシュケナージとのデュオ作品集などに見られる様に、多彩で広範囲にわたる作品の録音に、献身的に取り組み続けている。
オデッサ生まれ。名門ストリャルスキー音楽学校にてL.モルドコヴィチ、B.モルドコヴィチに師事。モスクワ音楽院ではダヴィッド・オイストラフ、セミョーン・スニトコフスキーのもとで研鑽を積んだ。ミュンヘン国際音楽コンクールに入賞したほか、ヴィットリオ・グイ国際ヴァイオリン・コンクールではグランプリを受賞。以後国際的な活動を開始し、コンセルトヘボウ(アムステルダム)、カーネギーホール(ニューヨーク)、ケネディセンター(ワシントンD.C.)、ウィグモアホール(ロンドン)、サル・ガボー(パリ)、国立音楽堂(マドリッド)サントリーホール(東京)、スカラ座(ミラノ)、サンタ・チェチーリア(ローマ)などの名門ホールに出演している。
その尽きる事のない音楽への探求心、芸術的着想によりクラシックから現代音楽まで幅広いレパートリーを持ち、音楽の新たな地平を切り拓くような美術や演劇との実験的な試みも行っている。
室内楽にも積極的に取り組み、これまでにスヴィヤトスラフ・リヒテル、ジェームス・ゴールウェイ、アラン・ムニエ、パトリック・ガロワ、ミッシャ・マイスキー、マリア・ティポ、ナタリア・グートマン、オレグ・カガン、ユーリ・バシュメット、エリソ・ヴィルサラーゼ、クリスティアン・ツィメルマン、アントニー・ペイ、アンドレス・ムストネン、ゲーリー・ホフマン、フランス・ヘルメルソン、ジュリアン・ラクリン、ジャニーヌ・ヤンセンなどと共演している。
1980年から2006年にかけてはイタリアのポルトグルアーロにて、ロシア音楽アカデミーとポルトグルアーロ音楽祭を行った。その後グッビオ音楽祭(イタリア)、ドゥブロヴニク室内音楽祭(クロアチア)、エイラート室内音楽祭(イスラエル)の芸術監督を歴任、現在はシオン音楽祭の芸術監督をつとめている。
またスペイン(ソフィア王妃高等音楽院)、イスラエル(ルビン・アカデミー、ケシェット・エイロン夏期講習会)、ドイツ(クロンベルク・アカデミー)、オーストリア(ザルツブルク夏期講習会、ウィーン・マイスターコース)、日本(東京藝術大学、ミュージックアカデミーinみやざき)、スウェーデン(オーロラ・マスタークラス)など世界各地で教育活動を行っている。国際コンクールの審査員にも頻繁に招かれており、これまでにハノーファー、ヨゼフ・シゲティ、フリッツ・クライスラー、ヴィットリオ・グイ、ミュンヘン、仙台、ブタペスト、サラサーテ、ヴィニャエフスキなどの国際コンクールに参加。
リヨン高等音楽院の教授を経て、現在はウィーン私立音楽大学とローザンヌ高等音楽院で後進の指導を行っている。これまでの生徒にはマッシモ・クァルタ(パガニーニ国際ヴァイオリン・コンクール優勝)、ニコラ・ベネデッティ、アレクサンダー・シトコヴェツキー、三浦文彰(ハノーファー国際ヴァイオリン・コンクール優勝)、ロレンツァ・ボラーニ(ヨーロッパ室内管リーダー)、ファニー・クラマジラン(フリッツ・クライスラー国際ヴァイオリン・コンクールおよびモンテカルロ・ヴァイオリン・コンクール優勝)、小林美樹(ヴィニャエフスキ・ヴァイオリン・コンクール第2位)、エカテリーナ・フロロヴァ(ヴァルセージア国際音楽コンクール優勝、大阪国際コンクール グランプリ)などが挙げられる。
これまでにRCA、オンディーヌ、ダイナミック・レーベルなどで数々のCDをリリースしている。使用楽器はミラノのプロ・カナーレ財団から貸与されている1747年製のガダニーニ”ex Contessa Crespi, ex Brengola”ピアセンツァ。
モスクワ生まれ。5歳でヴァイオリンをはじめ、著名な芸術家であるリュドミラ・エゴロヴァに師事。
10歳でモスクワの権威ある青少年のための国際チャイコフスキー・コンクールに優勝。その後、国際的なコンクールに次々と入賞を続けた。モスクワのチャイコフスキー音楽院でグレザローヴァ教授に師事。現在ソリスト、室内楽奏者としてロシア、アメリカ、イタリア、オーストリア、イスラエル、スイスなど世界各地で活動を行っている。これまでにナタリー・グートマン、フランス・ヘルメルソン、パヴェル・ヴェルニコフ、アンドレア・ルケシーニをはじめとする著名な音楽家たちと共演している。
これまでにヴェルビエ(スイス)、宮崎(日本)、エイラット(イスラエル)、パガニーニアーナ(イタリア)オーロラ(スウェーデン)、シオン(スイス)など世界各地の音楽祭に出演している。
レコーディングも多く、チャイコフスキー、ベートーヴェン、ブラームス、シューベルト、シェーンベルクとレパートリーも幅広い。これまでにヴェルビエ、宮崎、パガニーニアーナ、オーロラ室内、シオンなどなど国際的な音楽祭にも出演している。
2005から2008年にかけてモスクワのグネーシン音楽学校でも教鞭を取り、2008年からはソフィア王妃芸術館管弦楽団(スペイン)の共同首席奏者を務めた。
2009年よりパヴェル・ヴェルニコフ教授とともにウィーン、イタリア、イスラエル、日本、スイスなど世界中のマスタークラスで指導を続けている。
2014年よりスイス・ローザンヌ高等音楽院教授。使用楽器は、1745年製のN. ガリアーノ。
アマンダ・フォーサイスはその優れた演奏とテクニックで国際的なソリスト、室内楽奏者、そしてオタワ・ナショナル・アーツ・センター・オーケストラの主席チェリストと多岐にわたる活動を行っており、批評家から熱狂的な評価を得ている。 高い評価を得ている豊かでいきいきとした力強い響きと抒情的で豊かな表現力を持つ演奏家として確固とした地位を築いている。その完璧なテクニックとコントロールで、すべての活動において卓越した演奏家とみなされている。
ロイヤル・フィルハーモニー管やイスラエル・フィルのほかフランス放送響、リスボン・グルベンキアン管、イングリッシュ・チェンバー・オーケストラなどと定期的に共演している。特にイングリッシュ・チェンバー・オーケストラとは2011年夏に地中海の島々を巡るツアーを行った。アメリカではこれまでにサンディエゴ、コロラド、グランドラピッズ等の交響楽団と共演、ダラス響やオレゴン響とは米国国内でツアーを行っている。ロシアでは2009年にモスクワ音楽院ホールにデビューし、2011年にはモスクワ・ヴィルトゥオージとモスクワ、サンクトペテルブルクで共演、その模様はロシア国営放送で放送された。2012年6月にはサンクトペテルブルクでゲルギエフ指揮、マリンスキー劇場管と共演、翌13年もサンクトぺテルブルクのホールのこけら落とし公演で再共演を果たした。アデレード響とニュージーランド響との演奏は批評家から高く評価され、同響と香港、上海、四川、瀋陽、北京で再共演した。2014年3月にはイスラエル・フィルとの共演でカーネギーホールにデビューした。
2014‐2015シーズンの幕開けは生まれ故郷でもある南アフリカで、父マルコム・フォーサイス作曲によるチェロ協奏曲≪Elektra Rising≫を演奏、ズッカーマン・トリオのメンバーとして室内楽も演奏する。またオタワ・ナショナル・アーツ・センター・オーケストラとはイギリス・ツアーを行う。このほかメンフィスでIRIS管、モスクワ、ウィーン、ソウルでコリアン・チェンバー・オーケストラ、フィレンツェで五月音楽祭管と共演することが決まっている。またツーソン響のガラ・コンサートではブラームスの二重協奏曲を演奏する。今シーズンは再びオーストラリアにも赴き、パースのウエスト・オーストラリア響と共演、シドニーでは室内楽を演奏する。ニューヨークのバージ・ミュージック・マスターワークス・シリーズにも出演、ヴァイオリンのジオラ・シュミット、ピアノのフィリップ・フィッシャーと共にベートーヴェンとチャイコフスキーのピアノ三重奏曲を演奏する事が予定されている。ズッカーマン・トリオのメンバーとしてはイタリア、スペイン、中国、韓国と日本の宮崎国際音楽祭に出演する。
ズーカーマン・チェンバープレイヤーズの創立メンバーとしても世界各地で精力的に活動を行っており、同アンサンブル設立以来これまでにドイツ、イスラエル、イタリア、フィンランド、オランダ、スイス、ニュージーランド、トルコといった国で、都市としてはロンドン、ウィーン、パリ、ベルグラード、ブタペスト、ドゥブロブニク、ワルシャワ、バルセロナなどで公演を行っている。ヨルダンではノーベル賞受賞者によるペトラ会議で演奏を行った。また同プレイヤーズはニューヨークの《92nd Street Y》でシリーズ公演を行ったほか南米でもツアーを行っている。2013年3月には台湾、中国、日本でツアーを行い、このほかにもサンタモニカ、スコッツデールなどで公演を行った。同年ラヴィニア、タングルウッド、ヴェルビエ、エジンバラといった国際音楽祭にも出演している。
2011~12年には宮崎国際音楽祭に参加、東日本大震災チャリティコンサートにも出演した。また13年末にはソリストしてオーストラリアでシドニー響、ウエスト・オーストラリア響、アデレード響と共演している。
南アフリカ生れ。幼少時にカナダに移住し3歳でチェロを始める。ロンドンでウィリアム・プリースに師事、その後ジュリアード音楽院のハーヴィー・シャピロのもとで研鑽を積んだ。トロント響に2シーズン在籍したのち、カルガリー・フィルハーモニー管の首席チェリストに史上最年少で就任、6年間在籍した。1998年にオタワ・ナショナル・アーツ・センター・オーケストラの首席チェリストに就任した。
これまでにソニー・クラシカル、ナクソス、アルタラ、ファンファーレ、マルキス、プロアルテ、CBCからCDをリリース。2002年にはカナダのドキュメンタリー番組《Bravo! Canada》で特集が組まれ、南アフリカからの移民だった幼少時代から国際的な音楽シーンでの活躍する現在の様子までが放送された。2007年にはウィントン・マルサリスが作曲したケン・バーンズ監督による第二次世界大戦のドキュメンタリー『戦争』のサウンドトラックに参加した。
演奏活動以外では赤帯を持つ空手の達人でもある。使用楽器は1699年製のCarlo Giuseppe Testoreである。
モスクワ生まれ、アイスランドと英国に育ったヴォフカは、幼少よりピアノをはじめ、やがてロイヤル・ノーザン・カレッジにてスラミータ・アロノフスキーらに師事。1983年にバービカンセンターにて、リチャード・ヒコックス率いるロンドン交響楽団とチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番を共演しロンドンデビューを飾って以来、多岐に渡る活動を繰り広げている。近年では、セミヨン・ビシュコフ、マルティン・フィッシャー=ディースカウ、スタニスラフ・スクロヴァチェフスキらと、ハリウッド・ボウル、シドニー・オペラハウス、ベルリン・フィルハーモニーなどにて共演。室内楽奏者として、ヴァシリス・ツァブロプロス、レイキャビク木管五重奏団、ディミトリ・アシュケナージらと共演、録音も行っている。ウラディーミル・アシュケナージとのピアノ・デュオとしてデッカより2009年にリリースされたフレンチ・デュオ作品集は、各方面から高い評価を得ている。コンサート活動の傍ら、オーストラリア、デンマーク、イギリス、ギリシャ、グアテマラ、アイスランド、ノルウェー、スウェーデン、米国などでマスタークラスを開催するなど、教育活動にも力を注いでいる。
北米で「蝶々さん歌い」として圧倒的な評価を獲得している中国人ソプラノ。ニューヨーク・シティ・オペラとの『蝶々夫人』は米国内でライブ放送され、「蝶々さんとしてのドラマティックなニュアンスを備えた大きく、明瞭な歌唱は説得力があり、印象的。クリアで表現に富んだ声は、プッチーニの豊かなオーケストレーションに埋もれることなく響き渡った」と絶賛された。この公演でリーはディーヴァ賞とスタンレー・タウセンド・アワードを受賞した。
近年の活動のハイライトとして、上海国際芸術祭で世界初演されたオペラ『The River of Spring(春の川)』のSufen役や、宮崎国際音楽祭でのプッチーニ『トゥーランドット』のタイトルロールなどが挙げられる。
シンフォニー・コンサートではマーラーの交響曲第二番と第四番、ベートーヴェンの交響曲第九番などに出演し、2013年には大野和士指揮、東京都交響楽団とのブリテン『戦争レクイエム』で高い評価を得た。
三浦文彰は、2009年世界最難関とも言われるハノーファー国際コンクールにおいて、史上最年少の16歳で優勝。国際的に大きな話題となった。
東京都出身。両親ともにヴァイオリニストの音楽一家に生まれ、3歳よりヴァイオリンを始め安田廣務氏に、6歳から徳永二男氏に師事。2003年、04年と全日本学生音楽コンクール東京大会小学校の部第2位。2006年4月、ユーディ・メニューイン国際ヴァイオリンコンクール・ジュニア部門第2位。
2009年10月、ハノーファー国際コンクールにて史上最年少で優勝。同時に、聴衆賞、音楽評論家賞も受賞。地元紙では「確かな技術と、印象的なヴィルトゥオーゾ性あふれる心温まる演奏は、国際審査員や音楽評論家の評価を得るにとどまらず、聴衆の心をもつかんだ」と賞賛した。また、The Strad誌は、「驚くべきその演奏はハノーファー国際コンクールのすべてを吸い取った」と評した。
これまでに、モスクワにてオレグ・カガンメモリアルフェスティバル、ブラウンシュバイクフェスティバル、宮崎国際音楽祭、シュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭、マントン音楽祭、ラクリン&フレンズ音楽祭、メニューイン・フェスティバなどに出演。
国内主要オーケストラはもとより、ハンブルク北ドイツ放送交響楽団、ミルウォーキー響、オレゴン響、ユタ響、ウィーン室内管、ニュルンベルク響などとも共演し、国際的な活動を展開している。
2012年には、プラハ・フィルとの日本ツアー、2013年4月にはシュトゥットガルト放送響との東京公演を行った。2013年は、ペンデレツキ80歳記念演奏会にも出演。2014年は、ルーブルでのリサイタルでパリ・デビューを果たし、ローザンヌ室内管、モントリオール室内管との共演も大好評を博した。
2015年9月には、リントゥ指揮ベルリン・ドイツ響との共演を得て、チャイコフスキーとメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲を収録し、エイベックスよりリリース。2016年NHK大河ドラマ「真田丸」テーマ音楽のヴァイオリン・ソロを演奏している。
2009年度第20回出光音楽賞受賞。
これまでに、ザハール・ブロン、ジャン=ジャック・カントロフ、チョーリャン・リン、パヴェル・ヴェルニコフの各氏に師事。(財)明治安田生命クオリティオブライフ文化財団より奨学金を得て、ウィーン私立音楽大学に入学、パヴェル・ヴェルニコフ氏、ジュリアン・ラクリン氏のもとで研鑽を積んだ。
使用しているヴァイオリンはNPO法人イエロー・エンジェルより貸与されたJ.B.Guadagnini (1748年製)、ヴィオラは日本ヴァイオリンより貸与された1780年製ストリオーニスクール Ex-Rachlinである。ウィーン在住。
1953年生まれ。東京藝術大学、同大学院修士課程作曲科を修了後、フランス政府給費留学生としてパリ国立高等音楽院に学ぶ。作曲、ピアノ、指揮、プロデュース、教育などの多方面にわたる活動を行う。
ピアニストとしては内外のオーケストラにソリストとして出演する一方、多くの内外の名手たちと共演し、室内楽奏者としても活躍。古典から現代までレパートリーは幅広い。マヌリやベンジャミン、松平頼則の作品を世界初演、またリゲティ、武満徹作品の他の日本初演を行う。また東京シンフォニエッタの初代代表を務めた。
80曲以上に及ぶ作品の中にはフランス文化省、アンサンブル・コンタンポラン、IRCAM,ベルリンドイツ交響楽団、国立劇場その他からの委嘱作品がある。2002年に東京でエレキギター協奏曲「炎の弦」をステーヴ・ヴァイのソロで、また2005年にはドイツでオペラ「マドルガーダ」をケント・ナガノ指揮で、2006年には東京でチェロとオーケストラのための「響きの連鎖」を初演。2012年6月パリでサクソフォンとコンピューターの作品を世界初演。
第13回中島健蔵音楽賞(1995)、第44回尾高賞、芸術選奨文部大臣新人賞、第11回京都音楽賞実践部門賞(1996)、第35回サントリー音楽賞(2004)、第55回芸術選奨文部科学大臣賞(2005)、紫綬褒章を受章(2012)。現在静岡音楽館AOI芸術監督、東京藝術大学作曲科教授。
2009年6月に米国テキサス州フォートワースで行われた第13回ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクールで日本人として初優勝して以来、国際的に活躍している。11年にはカーネギーホールの招聘でリサイタル、12年にはアシュケナージの指揮でロンドン・デビュー、ゲルギエフの指揮でサンクトペテルブルクにデビュー。13年にはイギリス最大の音楽祭「BBCプロムス」に出演し「歴史的成功」と称賛された。14年にはゲルギエフ指揮でミラノ・スカラ・フィルへのデビューと、パリ・デビュー・リサイタル。15年には佐渡裕指揮、トーンキュンストラー管との共演でウィーン・デビュー、ゲルギエフ指揮ミュンヘン・フィルとのドイツ及び日本で共演。16年もドイツ、イギリス、アメリカ他での注目の公演が予定されている。
07年よりエイベックス・クラシックスより継続的にCDを発表し、2度の日本ゴールドディスク大賞を受賞。作曲家としても注目され、映画《神様のカルテ》で第21回日本映画批評家大賞を受賞。
09年、文化庁長官表彰(国際芸術部門)。10年、第11回ホテルオークラ音楽賞及び第1回岩谷時子賞受賞。13年、第39回日本ショパン協会賞受賞。
オフィシャル・サイト http://www.nobupiano1988.com/
(2016年1月現在)
岩手県出身。国立音楽大学声楽科卒業、同大学院修了。二期会オペラスタジオ修了。修了時に川崎靜子賞受賞。文化庁オペラ研修所修了。90・94年文化庁派遣芸術家在外研修員等によりイタリアに留学。第20回イタリア声楽コンコルソでミラノ大賞(第1位)、第20回ジロー・オペラ賞新人賞、第4回五島記念文化賞オペラ新人賞、第44回芸術選奨文部大臣賞新人賞、第25回ジロー・オペラ賞、第9回出光音楽賞、第33回エクソンモービル音楽賞洋楽部門本賞。
92年二期会創立40周年記念『ラ・ボエーム』ロドルフォ役の鮮烈デビュー以来、数々のオペラ作品に主演し第一線の活躍を続け、わが国を代表するトップ・テナーとなった。他者の追随を許さない輝かしい声、幅広い表現かつ情感溢れる演技で、聴衆を魅了している。
これまで、新国立劇場では開場記念『ローエングリン』タイトル・ロール、『トスカ』カヴァラドッシ、『罪と罰』(初演)ロージャ等、びわ湖ホールでは『ドン・カルロ』(イタリア語5幕版日本初演)タイトル・ロール、Bunkamura『マダム・バタフライ』ピンカートン、最高の当たり役『トゥーランドット』カラフ等、大役を次々と演じ、07年二期会『ダフネ』(日本初演)アポロ役では圧倒的な存在感を見せつけ、全国紙で最大の賛辞を得た。2007年には東京二期会『仮面舞踏会』リッカルドで絶賛を浴び、びわ湖ホール『こびと~王女様の誕生日~』、08年2月新国立劇場『黒船』に出演等、確実に実績を積み上げ、08年9月には札幌交響楽団によるブリテン「ピーター・グライムズ」に主演し絶賛を浴びた。
また、09年3月舞台芸術共同制作公演『トゥーランドット』(びわ湖ホール&神奈川県民ホール)カラフでも絶賛され、6月 新国立劇場『修禅寺物語』源左金吾頼家に出演し好評を博す等さらなる躍進を続けている。10年2月、満を持して取り組んだ東京二期会『オテロ』(ロベルト・リッツィ・ブリニョーリ指揮・都響/白井 晃新演出)タイトル・ロールでは豊かな声量に加え、深い苦悩の表現で客席を魅了。10年7月『ファウストの劫罰』、11年3月には『アイーダ』ラダメス、そして再び11年『トゥーランドット』カラフの主演と常に絶賛を浴びている。
12年3月には、アメリカ・サンディエゴ歌劇場との提携公演・東京二期会共同制作にてワーグナー『タンホイザー』、そして9月には東京二期会『パルジファル』のタイトル・ロールに出演。本年、びわ湖ホール『椿姫』にアルフレードで出演予定。
ベートーヴェン「第九」やマーラー、宗教曲のソリストとしてもN響をはじめ国内主要オーケストラから引く手数多の活躍を続け、ダイナミックで完成度の高い演奏は、多くの国際的指揮者たちから賞賛を得ている。
国立音楽大学准教授。二期会会員。 福井敬.net
東京生まれ。東京音楽大学指揮科に学ぶ。1984年、26歳で「第1回キリル・コンドラシン国際青年指揮者コンクール」に優勝。以来、フランス国立管、ベルリン放響、ロンドン響、ウィーン響などメジャー・オーケストラへの客演を展開。
91~95年ノールショピング交響楽団、98~2000年リンブルク交響楽団の各首席指揮者を、97~2001年 ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団首席客演指揮者を歴任。近年では、ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ響、サンクトペテルブルク・フィルハーモニー響、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管等へ客演。
07年夏にはサイトウ・キネン・フェスティバル松本、08年には水戸室内管弦楽団の指揮台にたち、モーツァルト、べートーヴェンほかのプログラムでともに絶賛を博した。
オペラ指揮の分野でも89、90年のシドニー歌劇場におけるヴェルディの《仮面舞踏会》や《リゴレット》が高く評価されたのをはじめ、近年では藤原歌劇団《椿姫》、日生劇場《フィガロの結婚》、新国立劇場《椿姫》、《アイーダ》等が記憶に新しい。
現在、京都市交響楽団常任指揮者、2014年4月よりミュージックアドヴァイザーも兼務。東京音楽大学指揮科教授。
1969年鹿児島生まれ。鹿児島大学教育学部音楽科を経て、桐朋学園大学音楽学部附属指揮教室で学ぶ。1996年にはイタリア・シエナのキジアーナ音楽院でオーケストラ指揮のディプロマを取得。1997年大阪フィル初代指揮研究員として、(故)朝比奈隆氏をはじめ数多くの巨匠の下で研鑽を積む。1999年文化庁派遣芸術家在外研修員に選ばれ、ウィーン国立演劇音楽大学に留学、2001年6月まで在籍。
2000年第12回東京国際音楽コンクール<指揮>優勝と齋藤秀雄賞の受賞、2001年第47回ブザンソン国際指揮者コンクール優勝で、一躍脚光を浴びる。以降、国内外の主要オーケストラに客演。 2009年には、ローマ・サンタ・チェチーリア管弦楽団、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会にデビューを果たし成功を収め、その後も2010年3月にシュツットガルト放送響にデビュー、10月にカンヌPACA管への再客演、2011年4月には南西ドイツフィル、2013年6月にはアメリカのシリコンバレー交響楽団にデビューを飾るなど、急速に国際的な活躍の場を拡げている。
国内では、2006年、読売日本交響楽団の正指揮者に就任。2013年4月からは首席客演指揮者として、同楽団との意欲的な活動を継続している。加えて、2014年4月からは京都市交響楽団の常任客演指揮者。さらに、2017年4月からは広島交響楽団音楽総監督に就任を予定している。吹奏楽にも熱心に取り組んでおり、2011年1月からは、広島ウインドオーケストラの音楽監督を務めている。
近年はオペラの分野での活躍も目覚ましく国立劇場「沈黙」、二期会「魔笛」「ヘンゼルとグレーテル」「メリー・ウィドー」「メデア」「リア」、日生劇場「ヘンゼルとグレーテル」「夕鶴」、首都オペラ「運命の力」、ザ・カレッジ・オペラハウス「ファルスタッフ」、神奈川県民ホール「金閣寺」などを指揮。
アフィニス音楽祭、霧島国際音楽祭、宮崎国際音楽祭、別府アルゲリッチ音楽祭、サイトウ・キネン・フェスティバル松本など、各地の音楽祭にも招かれている。サイトウ・キネン・オーケストラとは、ニューヨーク・カーネギーホール公演にも同行、アメリカデビューを飾った。学校コンサート、親子コンサートなどの教育プログラム、ジュニアオーケストラの指揮、指揮マスタークラス等、後進の指導、育成にも熱意を注ぎ、その活動は多岐にわたる。
2007年4月より上野学園大学音楽学部教授。
2002年出光音楽賞、渡邉曉雄音楽基金音楽賞、2006年第17回新日鉄音楽賞・フレッシュアーティスト賞、2007年第6回齋藤秀雄メモリアル基金賞、2012年第24回ミュージック・ペンクラブ音楽賞、第32回音楽クリティック・クラブ賞、平成24年度(第63回)芸術選奨文部科学大臣賞、2014年度第44回東燃ゼネラル音楽賞奨励賞などを受賞。
鹿児島市ふるさと大使。
1990年、ミュージカル『オペラ座の怪人』でデビュー。現在は、舞台、映像、音楽と多彩に活動する。
近年の出演作に、映像:ドラマ 大河ドラマ「花燃ゆ」、土曜ドラマ「ダークスーツ」(共にNHK)、「ルーズヴェルト・ゲーム」「半沢直樹」(共にTBS)等、コンサート「Sound Inn S」(TBS)、「歌謡チャリティーコンサート」「昭和の歌人たち」「復興支援つなげるコンサート」(すべてNHK)等。映画「時をかける少女」等。舞台:『モンテ・クリスト伯』『ジキル&ハイド』、サイトウ・キネン・フェスティバル『兵士の物語』等。CD:「Love Songs」、「kanji ishimaru」等。ラジオ:NHK「石丸幹二のシアターへようこそ」ナビゲーター。ナレーション:「目撃!日本列島」(NHK)、美術展「アンドレアス・グルスキー展」、「ラファエル前派展」。朗読:「プラテーロとわたし」、「小象ババールの物語」等。
元首相。1942年生まれ、神奈川県横須賀市出身。慶応義塾大学卒。ロンドン大学に留学。1972年に衆議院議員に初当選。1988年に初入閣、厚生大臣を務める。2001年4月に第87代内閣総理大臣に就任。続けて第88代、89代と総理大臣を歴任(~2006年9月26日)。現在は、城南総合研究所名誉所長を務める。クラシック、ポップスを問わず音楽に造詣が深く、お気に入りのクラシック音楽を集めたCDアルバムの企画・監修も手がけるほか、著作に半世紀を越える音楽遍歴を記した『音楽遍歴』(日経プレミアムシリーズ)がある。
会田莉凡、荒井章乃、礒絵里子、上野真理、宇根京子、漆原朝子、漆原啓子、枝並千花、扇谷泰朋、川田知子、城戸かれん、小林美樹、小寺麻由、小森谷巧、佐份利恭子、篠原悠那、鈴木加寿美、髙橋和貴、坪井夏美、徳永希和子、直江智沙子、中島麻、藤江扶紀、正戸里佳、松浦奈々、松本蘭、三浦章宏
有田朋央、安藤裕子、安保恵麻、大野かおる、川﨑和憲、川崎雅夫、篠﨑友美、鈴木康浩、須田祥子、田原綾子、百武由紀、横溝耕一、渡邉信一郎
荒庸子、伊東裕、上村文乃、上村昇、富岡廉太郎、原田禎夫、古川展生、水野由紀、山本裕康
赤池光治、片岡夢児、小室昌広、佐野央子、田辺和弘、地代所悠、永島義男、本山耀佑
高木綾子 ほか
古部賢一 ほか
小谷口直子、澤村康恵、高子由佳、濱崎由紀、三界秀実 山根孝司、吉田悠人
井上俊次、柿沼麻美、佐藤由紀、吉田將、依田晃宣
松﨑裕、山本真 ほか
杉本正毅、高橋敦、田中敏雄、中山隆崇
梅澤駿佑、小田桐寛之、菅貴登、古荘恭英
荻野晋
植松透、河野玲子、清水太、塚越慎子、目黒一則、百瀬和紀、山下雅雄 ほか
津野田圭
淡路七穂子、梅村祐子、菊池洋子、長尾洋史、水野彰子、田村緑 ほか
京谷弘司
浅井隆仁
宮崎県合唱連盟による有志
宮崎県吹奏楽連盟による有志
宮崎国際音楽祭ジュニアオーケストラ
(宮崎ジュニア・オーケストラと延岡ジュニアフィルハーモニーの混成オーケストラ)
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