公演レポート シリーズ「ポップス・オーケストラin みやざき」あの日、あの時・・・テレビが生んだ名曲たち
更新日:2021年08月10日
8月7日(土)シリーズ「ポップス・オーケストラin みやざき」を開催しました。司会の三宅民夫さんが登場し、「今日は、みなさまにテレビから流れていた名曲を聴いていただき、その当時の思いやその時の感動を呼び起こしていただきたいと思います」と、来場者をポップス・オーケストラの世界へと誘いました。まるでテレビの世界に入ったような感覚。番組の説明や豆知識、当時のうれしいニュース、悲しいニュース、流行ったもの、ときには三宅さん自身の思い入れも交えて、演奏する曲を解説していただきました。
開幕で演奏された古関裕而作曲の「スポーツショー行進曲」は、自然と音楽に合わせて足踏みしてしまいそう。そして「栄冠は君に輝く」で、田代万里生さんの登場。若さあふれる伸びのある美声と、心地よいビブラートで会場を魅了しました。演奏中はステージ背後にあるパイプオルガンも照明でシーンに合わせて色とりどりにライトアップされ、ステージに彩りを与えました。昔を思い出したのか、会場からすすり泣く音もかすかに聞こえてきました。
途中、司会の三宅民夫さんが「インタビューしたくなっちゃうんです（笑）」と、指揮者の梅田俊明さんにインタビューするシーンも。「サンダーバードが好きで、昔はサンダーバードごっこなんかして遊んでましたね。あとは『８時だヨ！全員集合』も子どもの頃好きでした」と、テレビに関する思い出を梅田さんがお話ししてくださいました。
「馴染みのある曲が聴けるかなと思って、足を運びました。NHKの番組で流れていた曲が多いのも決め手の一つです」。 前半が終了し、休憩時間。窓際でソファに座りくつろいでいた田古和樹さんと娘さんの南波さんにお話を伺いました。
「ホームページに載っている曲を動画サイトなどで事前に聴いてみました。『パリは燃えているか』という曲は知らなかったのですが、良い曲だなぁと思って生で聴くのが楽しみでした」と、和樹さん。南波さんは、聴いたことのある曲を教えてくれました。「スポーツ行進曲」「パリは燃えているか」「情熱大陸」メインテーマと、いくつか知っていたご様子。 「大河ドラマが好きなので、『麒麟がくる』、『新選組！』のテーマが楽しみです」と、後半のお楽しみもお話ししてくださいました。ご協力ありがとうございました！
さて、後半が始まり、今度はドラマやバラエティ番組の音楽がメインになります。大河ドラマ、水戸黄門、北の国から、渡る世間は鬼ばかり、みなさんおなじみの曲がたくさん流れました。中でも印象的なのが、「ザ・ドリフターズ」メドレー！大迫力の生演奏で流れる音楽に、隣同士顔を見合わせて笑顔になったり、リズムをとったり、当時を懐かしむような温かい眼差しで楽しむ姿が見られました。
今度は歌の田代万里生さんへインタビュー。「中学生の頃かな？大河ドラマ『秀吉』のオープニングで演奏されるピッコロトランペットがカッコ良くて！時間になるとチャンネルを合わせて正座して聴いていました」。さらに、「ちびまる子ちゃんの音楽を聴くと、ご飯が炊けた香りがしてきたり、まんが日本昔話の『人間っていいな』という曲が流れると、お風呂がわいた匂いがしてくるんです」と、テレビから流れてくる音楽が生活の一部だった子ども時代のことをお話しいただきました。
最後は服部隆之作曲、大河ドラマ『新選組！』メインテーマ。大迫力のオーケストラと、田代万里生さんの熱い歌声が会場に響き渡りました。素晴らしい演奏になかなか拍手が鳴り止みませんでした。手を高く挙げて拍手をする来場者の姿も見られました。
多くの方の心に響く演奏をお届けしたのは、宮崎国際音楽祭管弦楽団。実は今年の音楽祭にこの管弦楽団が登場するのはこのポップスオーケストラが初めて。この後の演奏会にも登場しますのでぜひご期待ください。コロナ禍の中でのオーケストラ演奏の実現は、一層感動を誘ったに違いありません。（広報S）
Photo：K.Miura
【曲目】
古関裕而：「スポーツショー行進曲」
黛敏郎：「スポーツ行進曲」
加賀大介／古関裕而：「栄冠は君に輝く」
冨田勲：『新日本紀行』
喜多郎：「絲綢之路（シルクロード）」
加古隆：「パリは燃えているか（映像の世紀）」
葉加瀬太郎：『情熱大陸』メインテーマ
＊＊＊ 休憩 ＊＊＊
ジョン・グラム：「Warrior Past（麒麟がくる）」
山上路夫／木下忠司：「ああ人生に涙あり（水戸黄門）」
various：「ザ・ドリフターズ」メドレー
ロッシーニ：歌劇『ウィリアム・テル』序曲より
「スイス軍隊の行進曲（オレたちひょうきん族）」
さだまさし：『北の国から～遙かなる大地より～』
羽田健太郎：『渡る世間は鬼ばかり』テーマ
服部隆之：大河ドラマ『新選組！』メインテーマ