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公演レポート&インタビュー 演奏会〔1〕エクスペリメンタル・コンサート

更新日:2021年08月01日

◆◆◆ 公演レポート&インタビュー ◆◆◆
——–演奏会〔1〕エクスペリメンタル・コンサート
「ピアソラの風景」~タンゴmeetsクラシック———
   いよいよ始まった宮崎国際音楽祭!春の風物詩として開催してきた音楽の祭典を、今年は国民文化祭のフォーカスプログラムとして、初めての真夏に開催いたします。7月31日、宮崎の暑い日差しの中、音楽祭のスタートを飾ったのは「演奏会〔1〕エクスペリメンタル・コンサート」。
 アストル・ピアソラ生誕100周年記念として企画し、日本を代表する作曲家でありピアニストでもある野平一郎さん監修のもと、若手実力派として人気を誇るバンドネオン奏者 三浦一馬さんを迎えての公演となりました。そして、薗田潤子さんのMCをはさみながらピアソラの誕生から生涯にあったさまざまな出来事を振り返りつつ、公演が進んでいきました。

 まずはピアソラの代表曲「リベルタンゴ(Libertango)」をバンドネオンの三浦一馬さんとピアノの高橋優介さんが演奏しました。
(Libertango)は、「libertad (自由)」と「tango(タンゴ)」が合わさった造語だそうです。ピアソラがイタリアへ活動の場を広げた時期に作られた、とても有名な楽曲。真夏の音楽祭にぴったりのスタートとなりました。




 その後、ヒナステラ作曲の「パンペアーナ」やロドリゲス作曲の「ラ・クンパルシータ」、ブーランジェ作曲の「チェロとピアノのための3つの小品」(ヴィオラとピアノ編)、ピアソラ作曲の「92丁目通り」、「アディオス・ノニーノ」を演奏しました。
 演奏は、野平さん、三浦さん、高橋さん、そして音楽祭ではお馴染みのヴァイオリンの漆原啓子さん、ヴィオラの篠﨑友美さんも加わり、各曲、タンゴを堪能しました。

 後半はピアソラの楽曲がメインの構成です。野平さんによるバッハ作曲の「平均律クラヴィーア曲集 第1巻 第8番 フーガ 変ホ短調」、三浦さんと高橋さんによるピアソラの「フーガと神秘」に続き、アメリカの作曲家コープランドの「弦楽四重奏のための2つの小品」を、漆原さん、篠﨑さんに加えてヴァイオリンの川田知子さん、チェロの古川展生さんの演奏でお届けしました。

 最後は、ピアソラの「ブエノスアイレスの冬」でした。演奏の後も拍手が続き、アンコールは三浦さんと高橋さんによるピアソラの「タンテイ・アンニ・プリマ」。さらに「アレグロ・タンガービレ」を野平さん含めた全員で演奏しました。7人とは思えない厚みのある音が次々に生まれては響き、タンゴのリズムの余韻を残して演奏が終わると、割れんばかりの拍手が会場を包みました。



 終演後、インタビューさせていただいたのは、延岡からお越しのニックネーム“音楽祭大好き人間”さん!音楽祭には毎回、お越しいただいているそうで、今回の音楽祭も7~8回、来場予定とのことです。
 「アンコールの『タンテイ・アンニ・プリマ』には特にピアソラさんの存在を感じました。絵画の“~派”のように枠には括れない、ピアソラさんの多才さ、経験してきたからこそのいろんなエッセンスが濃縮されていて、涙がにじみました。音楽祭の期間に素晴らしい演奏家が宮崎に集まってくださることは、本当に贅沢な時間で、響きの良いホールには素晴らしい演奏家が集まるのだと実感しました。この時期に無事に音楽祭が開催されたこともうれしいです。たくさんの準備も大変だと思いますが、しっかり対策されていて安心感があります。今しか聴くことのできない音楽をたっぷり堪能させていただきます!」とお話しくださいました。
 インタビューにご協力くださいましてありがとうございました。

 8月15日までの16日間にたくさんの演奏が劇場で開催されます。この生の演奏の興奮を一人でも多くの人に感じて欲しいですね!(広報H)


Photo:K.Miura

【曲目】
ピアソラ作曲:「リベルタンゴ」
ヒナステラ作曲:「パンペアーナ」
ロドリゲス作曲:「ラ・クンパルシータ」
ブーランジェ作曲:「チェロとピアノのための3つの小品」(ヴィオラとピアノ編)
ピアソラ作:「92丁目通り」、「アディオス・ノニーノ」
バッハ作曲:「平均律クラヴィーア曲集 第1巻 第8番 フーガ 変ホ短調」
ピアソラ作曲:「フーガと神秘」
コープランド作曲:「弦楽四重奏のための2つの小品」
ピアソラ作曲:「ブエノスアイレスの冬」
アンコール ピアソラ作曲:「タンテイ・アンニ・プリマ」、「アレグロ・タンガービレ」

監修・ピアノ:野平一郎
バンドネオン:三浦一馬
ヴァイオリン:漆原啓子、川田知子
ヴィオラ:篠﨑友美
チェロ:古川展生
ピアノ:高橋優介
司会:薗田潤子